top of page

《脾タイプ》解説

―「脾」はどんな働きをしている?―

東洋医学における「脾(ひ)」は、西洋医学でいうと「膵臓・消化器」の働きを司ります。
栄養の吸収と運搬、気血の生成、そして精神の安定にまで関わる、非常に重要な“土台”の臓です。

~脾の主な役割~

・運化(うんか)作用
 飲食物から必要な栄養や水分を吸収し、気・血・津液(体液)へと変換する働き

・昇清(しょうせい)作用
 吸収された「清(栄養成分)」を上昇させて、肺や心へ届ける(=元気の源を全身に運ぶ)

・統血(とうけつ)作用
 血が漏れ出さないよう、血管内に留めておく力

・「思」を司る
 過度な思考や心配が脾を疲れさせ、逆に脾の不調が「くよくよ思い悩む」状態を生みます

 

🍠 脾と季節「長夏(梅雨~残暑)」の関係

「脾」は五行でいうと「土」に属し、季節では「長夏」(梅雨から晩夏)が対応します。
湿気が多い季節には脾の働きが落ちやすく、消化不良やだるさが出やすくなります。

 

―脾タイプに多い不調と東洋医学的解釈―

  • 胃腸の不調(食欲不振・下痢・軟便)
    → 脾の運化機能が低下し、飲食物をうまく処理できない状態

  • 体が重だるい・疲れやすい
    → 気を作る力が弱く、全身にエネルギーが巡らない

  • 集中力の低下・くよくよ考える
    → 脾と「思」の関係による精神的な疲労感

  • 皮下出血しやすい・あざができやすい
    → 血を統べる力が弱くなり、出血傾向が出やすい

 

―脾タイプの改善ポイント

1湿気・冷えに注意

 ・冷たい飲み物や生ものを控える
 ・室内の湿度調整、足元を冷やさない

2よく噛んで食べる、ゆっくり味わう

 ・「よく噛むこと」が脾の助けになります
 ・腹八分目を心がけ、夜遅い食事は控える

3思い込みすぎず、思考の切り替えを

 ・日記をつける、自然に触れる、軽い運動で気を巡らせる
 ・過剰な情報収集やスマホ時間を減らすのも有効です

4食養生のおすすめ

 ・かぼちゃ、さつまいも、にんじん、大根など黄色く甘味のある野菜
 ・お米、もち米、味噌など「補気・補脾」する穀類や発酵食品
 ・香りのあるもの(生姜・紫蘇・陳皮)で気の巡りも助けましょう

 

―当院でのアプローチ―

脾タイプの方には、「消化吸収を助け、気血を作る力」を高めることがカギとなります。

  • 鍼灸治療
    脾経・胃経のツボを用いて脾胃の働きを高め、体力回復や疲労感の解消へ導きます。

  • 和方活法
    脊椎の可動性をよくすることで、自律神経の働きを整えます。

  • 気功法・呼吸法
    経絡体操や呼吸法で「気」の流れを良くし、消化器の働きを整えます。

 

―まずは土台を整えることから―

脾タイプの方には、「からだの根っこ=気血の源」を整えることが重要です。
当院では、体質に合わせた施術と日常のケア方法を丁寧にご提案しています。

 

▶ご予約はこちら

​▶初回体験無料の気功法・呼吸法教室はこちら

bottom of page