梅雨の季節は、身体が重だるく感じられる方が多いと思います。
東洋医学では、このだるさの原因に「湿邪」という病因を上げています。
簡単に言うと、湿度の高い時期に余分な水分や老廃物が溜まることで引き起こされる心身の不調のこことです。
体内の水の循環が上手くいかず、滞りをおこすと、血液の循環が悪くなり、冷え、頭痛、神経痛、関節痛、浮腫み、胃もたれ、下痢、便秘などの不調に至ります。
そうでなくても、何となく「身体が重だるい」という状態に陥ります。
水の代謝を良くするには、
・アルコール・冷たいもの・甘いものを取り過ぎない
・適度な運動と睡眠
等、お約束のものが挙げられるので、そんなことかと思われるかも知れませんが、やはりベースとなるべきは、普段の生活習慣の改善です。
特に、足の浮腫みは、運動をして筋肉を動かし、血液、リンパ液を循環させることが大切です。
足の付け根には、大きな動脈、静脈、リンパ節があるので、座りっぱなしだと股関節に関連する筋が硬くなり、血液、リンパ液の流れを阻害してしまいます。
今月は、足の浮腫みによく使うツボである「豊隆」を紹介します。
本来、浮腫みの原因を突き止めて、その原因にアプローチするというのがセオリーですが、足がだるいという方は、試してみて下さい。
まず、豊隆の位置ですが、豊隆は、足陽明胃経という経絡上にある経穴です。
取り方は、下腿の外側の筋(前脛骨筋)の外縁で、膝のお皿の下端と外くるぶしを結んだ線の真ん中です。
最初に前脛骨筋を上から下の方向に、軽くマッサージします。
その後、豊隆に掌を軽く当てて、そのままゆっくりと呼吸します。
10呼吸程して、ふわっと温かくなればOKです。
当会で、お灸教室を受けられた方は、豊隆にお灸をして下さい。
せんねん灸であれば、3個まで据えて下さい。