~花粉症対策~
- 養生気功 樹会
- 4月7日
- 読了時間: 3分
今の時期、花粉症でお困りも方も多いと思います。
花粉症は、一般的には、スギやヒノキなどの植物の花粉が体内に侵入した際に、免疫システムが過剰反応することで発症すると言われています。
具体的には、花粉が鼻や目の粘膜に付着すると、体がそれを「敵」と認識し、抗体を作り出します。
この抗体が花粉に再び反応すると、ヒスタミンなどの化学物質が放出され、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状を引き起こします。
整体法では、花粉そのものを悪く考えず、花粉に反応してしまう身体の状態を変えることを目的とします。
西洋医学でも、花粉症発症のメカニズムは判明しているものの、なぜ免疫が過剰反応するか?についての根本原因は分かっていません。
遺伝的要素も大いに関係しているようです。
しかしながら、花粉症を悪化させる要因として、ストレスや睡眠不足、室内環境の乱れなどが関係していると言われています。
これらの改善は、結局は「養生法」ということになりますが、今回は、以前に少し紹介した「井穴」の刺激による花粉症対策を紹介します。
鍼治療の一つに「井穴刺絡」という手法があります。
手足の爪の際にあるツボに鍼を少し刺して、ほんの少し出血させる方法です。
これにより、人為的に神経反射を誘発させ、交感神経・副交感神経の抑制を促します。
「井穴刺絡」を取り入れておられる先生も沢山おられ、症例も沢山ありますが、一般の方が鍼を刺すことは出来ないので、代わりに指先を刺激します。
中には、出血させずとも効果は刺激の量で決まると主張されている先生もおられます。
井穴刺絡療法を確立した医師である浅見鉄男は、アレルギー反応は、副交感神経の異常興奮によるとされていました。
東洋医学では、気血水の通り道として経絡という概念があります。
経絡は、全身に分布していますが、手足にそれそれ、陰経3本、陽経3本が通っており、その末端が井穴になります。
この井穴を刺激することで、経絡の流れを良くして、人間本来の働きを引き出すのですが、先に述べたように、井穴の刺激が神経の反射を起こして自律神経の働きを正常に戻すと考えられています。
【刺激する場所】
手 薬指の爪の生え際
足 薬指の爪の生え際
【刺激方法】
・手足ともに、薬指の爪の際を押して、圧痛があるところを揉む、爪楊枝などで刺激する
・アルミホイルを5ミリ四方程度に切って、丸めて圧痛点に絆創膏などで貼る
・せんねん灸など、家庭でできるお灸を圧痛点にすえる
【注意点】
最初の一週間は、毎日、次の一週間は2日に1回、次の一週間は3日に1回の割合で、15回を1クールとする。次のクールに入る場合は、10日程休みを入れる。同じ刺激を長期間行うと、次第に身体は反応しなくなります。やり過ぎはNGです。

