梅雨時期のむくみ対策
- 養生気功 樹会
- 6月3日
- 読了時間: 3分

梅雨は、1年で最も気象ストレスを受けやすい時期です。
雨の降る日が多くなる梅雨の季節、何となく気分も体も重だるい感じになりますね。
日本は、もともと周りを海に囲まれ湿気が入りやすいですが、この時期さらに湿度が高い環境になると、人の体は水分が蒸発しにくくなり、汗や尿での充分な排出ができずに余分な水分や老廃物が溜まりやすくなって、「むくみ」という症状が起こりやすくなります。
むくみは、体内の水分調整がうまくいかないことにより、年中起こりうる症状ですが、この時期は特にむくみを感じる方が多くなります。
腎機能、心機能、肝機能、甲状腺等の機能障害がある方は、病院の受診が必要ですが、それ以外のほとんどのむくみは、高い湿度や強い湿気による外因と日頃の生活習慣によるものが主な原因だと考えられます。
生活習慣が原因となるものには、
・塩分の取り過ぎ
・アルコールの飲み過ぎ
・運動不足
等が挙げられます。
むくみに繋がる医学的な機序は、ここでは触れず、今回は、東洋医学では、むくみはどのように捉えられているか触れたいと思います。
~東洋医学から観る梅雨時期のむくみの原因と対策 ~
東洋医学では、梅雨時期のむくみは、「湿邪(しつじゃ)」 の影響と考えます。
湿邪とは、過剰な湿気が体に入り込み、気血水の巡りを妨げることで生じる不調です。
1 梅雨時期のむくみの原因
1)湿邪の影響
梅雨の時期に体内の水分代謝が悪くなると、五臓のうち、特に「脾(ひ)」の働きが弱ります。東洋医学の脾とは、西洋医学に当てはめると消化機能のことを意味しますが、それのみではなく、エネルギーを全身に運ぶ働きがあります。この働きのことを「運化」と言います。
脾の弱りが進むと、下痢、関節痛、頭痛、水虫などの様々な部位のトラブルの原因となっていきます。
2)気の巡りの停滞
湿気が多いと、気の流れが滞りやすくなります。気の巡りが悪くなると、血流や水分の循環が悪化し、むくみが生じます。
2 むくみを改善する東洋医学的対策
はじめに、暴飲暴食を避ける、十分な睡眠、適度な運動という原則があってのお話になりますので、生活習慣が乱れがちな方は、まずは生活習慣の改善を意識して下さい。
1)食事による養生
湿を排出する食材:小豆、冬瓜、きゅうり
脾を強化する食材:山芋、かぼちゃ、豆類
腎を補う食材:黒豆、昆布、くるみ
2)ツボ刺激
・豊隆(ほうりゅう)

【探し方】
スネのやや外側、膝のお皿の下と足首のちょうど中間の高さのところ
・三陰交(さんいんこう)

【探し方】
内くるぶしのいちばん高いところに小指をおき、指幅4本そろえて、人さし指があたっているところ
・水分(すいぶん)

【探し方】
おへそから親指1本分上のところ
ツボは強く押し過ぎず、ゆっくりと息を吐きながら押圧して、一呼吸止めた後、吸いながらゆっくりと離します。10回程度行います。
お灸が出来る方は、ツボ押しとお灸を実施して下さい。
3 足湯
足湯については、以前の記事に書きましたので、下記を参考にして下さい
さらに積極的に取り組む場合は、呼吸法や気功法を活用します。
当会が実施している気功法・呼吸法教室は、初回は体験無料ですので、まだ受けられたことがない方は、是非、体験にお越し下さい。
梅雨の時期は湿邪の影響を受けやすいですが、食事や生活習慣を工夫することで、むくみを予防・改善できます。東洋医学の知恵を活用し、快適な梅雨を過ごしましょう。